高速ツアーバスの光と影
いまさっき、NHK総合テレビで「NHKスペシャル・高速ツアーバス」が放送されました。これは夜行高速バスの一種「ツアーバス」といわれる格安料金バスの実情をテーマにした番組です。
「ツアーバス」、乗ったことがある方々は多いと思いますが、私は少し前までその存在を全然知りませんでした。夜行高速バスは数多く乗ったけど「JTB時刻表」に掲載されているJRバス系列、または一般路線バスを営業している会社のものだけで、「ツアーバス」は乗ったことがありません。初めてその存在を知ったのは某旅行予約サイトの「高速バス予約」のページで、あまりの低料金と聞いたことが無い会社名に「何だこれ?」と思ったものです。そんな時にNスペで特集を組むというので、どういうものなのか番組を見てみました。
感想としては一言、「やっぱり『時刻表に掲載されている』バスがいい」。
番組はツアーバス最大手の若い社長が経営している旅行会社と、その会社の「孫請け」でツアー運送を請け負う関西の小さな観光バス会社の両方から取材していましたが、法律で決まっている「公示運賃(バスを貸し切る際の最低限度のチャーター料)」を大幅にダンピングしていながら「安い運賃はみんなが喜ぶ。カネかけなくても安全性は担保できる」という意味の持論を堂々と語る旅行会社の若社長と、相手方の立場が強く、今後の契約打ち切りを恐れて安いチャーター料で仕事を請け負わざるを得ない零細バス会社の姿が対照的でした。バス会社としては会社存続のために安いチャーター料で、運転士に過酷な勤務条件(低賃金・過労運転等)を強いたり、壊れたバス部品の自作(メーカーから取り寄せるカネと時間が無い)をしてまでバスを走らせるところは見ていてつらいものがありました。やはり安いものにはそれなりの理由があるんですね。
あと気になったのは番組中で流れていた旅行会社と社長の姿に、かつて飛ぶ鳥落とす勢いがあった某IT企業と同じ雰囲気が感じられたところです。社長自身優秀な頭脳の持ち主かもしれないけど人間味やコンプライアンスに欠ける傾向があるところ、こちらも優秀な人材が揃ってるんでしょうが、社員の殆どが20代で色々な意味での経験が浅く、ノリノリで走って行けるうちはいいけど、思わぬ落とし穴にはまりそうな危ういところ等・・・。あと社長の「外国でもバス事業をやる!」という壮大な構想をぶちあげるあたりも「あの会社」に似てますね。余談ですが、番組中に1万2千人の応募者の中から採用された7人の新入社員の入社式の様子もありましたが、新入社員大丈夫かねえ・・・。旅行会社としてはいいPRになると思ってNHKの取材を受け入れたと思うけど、見ていて逆にこの会社に不安を覚えました。
まあ、どういう交通手段で旅行や出張するかは各人の自由ですが、私はさきにも書いたとおり、夜行バスに乗るなら今後も少々運賃が高くても路線系のバスに乗ろうと思いました。出来る限り自分の命を危険にさらしたくありませんから・・・。
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コメント
私も見ました。こういう番組を作るからNHKはやめられません。
見ていて思ったのは、零細バス事業者が連合を組めば価格の主導権を取れるんじゃないの?ってことです。カルテルになるとヤバいけど、公示価格という伝家の宝刀があるのならなんとかなるんじゃないかなぁと思いました。
韓国製のバス、ドアの位置を左側に改造しても日本製の半額で買えるんですね~。絶対メーカー無理してるー、と思いました。
投稿: ごつ | 2007年5月 3日 (木) 22時20分