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2007年5月 4日 (金)

高速ツアーバスの光と影(その2)

 前回、Nスペの特集をネタにツアーバスについていろいろ書きましたが、その後によそさまのwebサイトやブログ、各種掲示板をネットサーフィンして回ったらあの番組は多くの方々が見ていたようで、あちこちで番組の感想(殆どは番組に登場した旅行会社への批判)が語られていました。ここのところ批判が多かったNHKにとっては久々にヒット番組が出た、というところでしょう。

#あと自画自賛のようですみませんが、当ブログにも多くのアクセスがあり、私自身ビックリしました。ブログをご覧になった皆様、コメントをよせてくれたごつさん、どうもありがとうございます(感謝)。

 その途中で、例の旅行会社のサイトを見てきましたが、あの番組への反論等は書いていなかったので、今のところ静観を決め込んでいるのでしょうか。次にツアーバスに対する路線バス(前回で書いた『時刻表に載っている』バス路線を運営する)事業者はどう考えているのかを見て回りましたが、主要事業者も公には何も書いていません(まあ、当然か)。では路線交通の現場の実態を肌で感している労働組合はどう思っているのか、を調べたらツアーバス問題に取り組むサイトがありました。
それは民営鉄道・バス等の労組の連合体である「私鉄総連」のwebで、「ツアーバスの実態」と題していろいろ書いてありました。

 テキスト全部読んでみましたが、内容としては一応「ツアーバス」運転士の労働環境の劣悪さを指摘する部分もあったものの、基本的にはツアーバスを「高速路線バスの営業類似行為」と定義し、路線バス事業者の存在を脅かすとともに、主催旅行社の目に余る違法行為が多いことを批判していました。

 問題のポイントとして、
・路線事業者にとって、高速路線バスの収入は地元(特に過疎地)「赤字路線」の維持のため貴重な財源であること。
・高速路線はたとえ客が1人しかいなくてもダイヤどおり運行しなければならないこと。
・路線バスは運行に際し、バス停を設置してそこで必ず客扱いしなければならないこと。
・万一運行計画に反した行為を行った場合、監督官庁から是正命令を受けること。

・それなのに、旅行社は国の法令や命令指導に従ったり、必要な運行コストをかけずに、楽して「オイシイ」ところだけを持ち去るような行為をしていること。
という意味の主張をしています。

 また、実態調査として夜の西新宿(新宿駅西口から東京都庁あたりの区域)におけるツアーバス客扱いの様子の記録もありました。道路管理者の許可が無いのに、公道(歩道)上でのぼりを立て、折り畳み式のテーブルを広げて乗客を案内していること(イコール歩道前の路上で客を乗せているバス自身も駐停車禁止違反のおそれがある)、中には都庁近辺の路上で待機している無人のツアーバスが、駐車違反として反則切符を切られている様子も書いてありました。この反則金は誰が負担するんでしょう?結局観光バス会社が、下手すれば運転士が負担(&点数減点)するのでしょう。キツイよなあ。

 最後に、Nスペ、私鉄労連ページ、ブログ、掲示板・・・いろいろ見て思ったのはツアーバスって値段もさることながら、多くの面で無理、無茶な運営しているんだな、と改めて感じました。しかしこれだけ批判がありながらツアーバスが繁盛しているのは、それでも利用する人が沢山いる、「ニーズ」があるという現実があるということです。これはただ単に「旅行業者はあこぎだ」や「運転士はかわいそう」だけでは片づけられない多くの問題を孕んでいることになります。web上では運輸局の怠慢を指摘するコメントもありましたが、現場の出先機関は良くも悪くも法令に従って動くことが求められる(というか義務である)ので、これは政策に訴えていくしか解決の道はないでしょう。

どう出る?<国土交通省、国土交通大臣。

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コメント

ツアーバス会社の支持で路線バス類似行為の放置は、交通事故増大し死亡事故が派生する。恐ろしい
大型長距離バスが運行するらしいが、豚を輸送してるくらいしか考えていないで、、。あほらしい放置国家だ。
JR福知山線の運転手が経験3年未満で乗車は考えられません。長距離トラックでも10年以上ローカル線で教育し、初めて運行に乗務させてもらえる運送会社がある
ツアー会社を罰する法律が無いとふざけた行政当局は、
これから何人殺すのか。
高速バスライセンスは、別途必要だ
飛脚も路線類似違反の放置され成長しただけ。正規の路線事業者が窮地に追い込まれた経過を、マスコミは
チェックしないの。。
消費者 利便は安全第一と人命だよ。儲け優先がまかりとおる規制緩和は、責任取れよな

投稿: 田中信義 | 2007年5月 7日 (月) 20時14分

 田中信義さん、コメントありがとうございます。

 良くも悪くも法令の隙間を突いたこのビジネス、あの番組を見た限りでは、ツアーバスのPRどころか、逆に恐怖を感じました。もっとも、この番組に限らず、TV番組の制作は初めから何らかの意図で編集されていると思うので、番組内容を100%鵜呑みすることはできません。しかし、それを差し引いても、取材を受けたW社の社長さんから、口では安全輸送を唱えても、実際は安全を軽く考えているような節があると感じました。

 路線バスのようにお客さんを運ぶバス事業は、本来国の法令や指導監督の元で、単なる利益追求だけでなく、乗客の人命を守りながら都市間の輸送ルートを確保する公共的使命を併せ持ちながら、それなりのコストをかけて運行するものですが、この社長さんからはそれと同じ気概が殆ど感じられません。以前も書きましたが、某IT社長(今は被告)と同じ「稼いだ者勝ち」的な利益重視の軽薄さだけで、公共性が伝わってきません。私鉄総連さんではありませんが「類似行為」、所詮は高速路線バスの真似事、コピー品というイメージは拭えません。

 もっともツアーバスはW社の他にも参入業者はいますが、全てが多かれ少なかれW社と似たような思想なら、何度も書きますがツアーバスには乗りたくありません。

投稿: 二方面 | 2007年5月 9日 (水) 20時26分

W社よりひどいバス、ひどい内容のツアーバスはあります。そのようなバスを利用し高速バスはこんなものだと誤解されるのが心配です。
ツアーバスと、ちゃんとした本当の高速バスとは全然違うんだよと言いたいです。

ツアーバスのようなインチキ高速バスは法規制して運行できないように早急にするべきです。

投稿: たき | 2007年8月28日 (火) 01時47分

たきさん、コメントありがとうございます。

 さっき、某旅行サイトを見ていたら、相変わらずツアーバスは活発に営業しているようですね。あと先日、関西からの帰りにJR「ドリーム号」に乗ったときも、途中休憩したSAでも結構多くのバスを見かけました。以前にも書きましたが、利用客が多いというニーズがあるから、いまだに繁盛しているのでしょう。
 バスだけでなく、偽装牛肉やマンションの事件でもそうですが、相場と比べて「格安」「激安」なものは、何かワケ(ウラ)がある、と疑ってかかったほうが良さそうですね。法改正に期待するのももちろんですが、利用者ももう少し「商品」を見る目を養ったほうがいいと思います・・・ってまるで消費者センターのようなコメントだ(笑)。マジメな話、命預けるものだから、尚更です。

投稿: 二方面 | 2007年8月29日 (水) 20時40分

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